VOL.5 第1回調停
やがて私たちを担当する調停員が呼びにやってきた。
佐々木弁護士が、新しい妻である私も同席したい旨を伝えてくれたが、初回はやはり元夫婦のみでということで、私はカズとふたり、控え室に残ることになった。
「あの調停員さんか...」佐々木弁護士が小声でつぶやいた。
裁判は裁判官、調停は調停員の考え方によって流れが大きく左右される。
弁護士の反応によると、どうも女性側に有利な調停員に当たったようだった。
「じゃ、奥さんはここで待っててね。うろうろすると前の奥さんと会っちゃうかもしれないから気をつけてね」
そう言うと弁護士は、シュウとともに3階の調停室へと向かった。
二人が戻ったのは35分後。
シュウは見るからに疲れたようすで、ベビーベッドに寝せたカズの横にどさっと座った。今ごろ入れ替わりでユキが呼ばれ、話がおわったらまたこちらが呼ばれるはずだ。
シュウによれば、ユキは自費で弁護士を雇ってきているそうだ。
経済的に余裕のない場合、扶助というかたちで弁護士をつけてもらうことができるのだが、彼女は離婚裁判のときの担当弁護士に自分で依頼をしていた。これは全面的に争いますよという意思表示である。
「なんで?もし調停になったらレンのこと引き止めないって言ってたのに??」
「さぁ。気が変わったんでしょ、あの人のことだから」
ふだん邪険にしていてもいざ手放すとなったら寂しくなったのか。
だったら同じ母親として気持ちはわからなくもないが、本心はまだわからない。
佐々木弁護士が、新しい妻である私も同席したい旨を伝えてくれたが、初回はやはり元夫婦のみでということで、私はカズとふたり、控え室に残ることになった。
「あの調停員さんか...」佐々木弁護士が小声でつぶやいた。
裁判は裁判官、調停は調停員の考え方によって流れが大きく左右される。
弁護士の反応によると、どうも女性側に有利な調停員に当たったようだった。
「じゃ、奥さんはここで待っててね。うろうろすると前の奥さんと会っちゃうかもしれないから気をつけてね」
そう言うと弁護士は、シュウとともに3階の調停室へと向かった。
二人が戻ったのは35分後。
シュウは見るからに疲れたようすで、ベビーベッドに寝せたカズの横にどさっと座った。今ごろ入れ替わりでユキが呼ばれ、話がおわったらまたこちらが呼ばれるはずだ。
シュウによれば、ユキは自費で弁護士を雇ってきているそうだ。
経済的に余裕のない場合、扶助というかたちで弁護士をつけてもらうことができるのだが、彼女は離婚裁判のときの担当弁護士に自分で依頼をしていた。これは全面的に争いますよという意思表示である。
「なんで?もし調停になったらレンのこと引き止めないって言ってたのに??」
「さぁ。気が変わったんでしょ、あの人のことだから」
ふだん邪険にしていてもいざ手放すとなったら寂しくなったのか。
だったら同じ母親として気持ちはわからなくもないが、本心はまだわからない。
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